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2017.12.28

血液検査の見方!分かりにくい5項目を簡単に解説

健康診断に行って血液検査をしてもらうと、今年もやることをやったとホッと一息つく、といった経験はないでしょうか。健康診断前に多くの方は、健康診断が近いからと食事に気をつけたり、運動をしたり、お酒を控えたりします。しかし行った後はいつもの生活に戻る、という方は少なくありません。実際には健康診断は行く前よりも行った後の方が大切です。健康診断の結果を踏まえて必要なら更に精密検査をし、生活習慣を見直すべきところは改善していく必要があります。

しかし、健康診断の結果には見慣れないアルファベットが並んでいたり、聞き慣れないカタカナの単語が書かれていたりして、いまひとつ良いのか悪いのか分からないと思う方もいることでしょう。そこで血液検査の結果の表に書かれている、多くの方が分かりにくいと感じる5項目について分かりやすく解説します。

【血液検査の分かりにくい項目を解説】

HDLコレステロールとLDLコレステロール

HDLコレステロールとは善玉コレステロールのことで、LDLコレステロールとは悪玉コレステロールのことです。体内で生成されるコレステロールにはもともとは善玉も悪玉もありません。コレステロールはタンパク質と結びつくことで体中に運ばれます。HDLというタンパク質と結びついたコレステロールをHDLコレステロール、LDLというタンパク質をLDLコレステロールと呼びます。HDLコレステロールは動脈硬化を防止するのに対し、LDLコレステロールは動脈硬化を促進します。

HbA1c

Hbとはヘモグロビンのことで、血糖が赤血球のタンパク質であるヘモグロビンと結びつくとHbA1cという物質になります。赤血球は4ヶ月生き続けます。血液中に糖が多ければ多いほどHbA1cの数は増えます。そのためHbA1cの数値を見ることで過去1~2ヶ月の平均血糖値を知ることができます。これにより糖尿病の疑いがあるかどうかを調べます。

AST(GOT)とALT(GPT)

ASTはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、ALTはアラニンアミノトランスフェラーゼの略です。二つともさまざまな臓器細菌の中に存在する物質で、アミノ酸を作る働きをします。肝臓は自覚症状が出にくく沈黙の臓器ともいわれています。しかし、自覚症状がなくてもAST値とALT値が高ければ、肝臓になんらかの障害があることを発見することが可能です。ASTとALTが高い場合、肝臓以外にも心臓病や筋ジストロフィーが疑われ場合があります。

γ-GTP

肝臓や腎臓で作られる酵素で、タンパク質を分解・合成する働きをします。とりわけアルコールに対して敏感に反応するため、アルコールの過剰摂取による肝臓障害がある場合に値が高くなります。ASTやALTの数値も高い場合は肝炎や肝硬変、肝臓ガンなどが疑われます。γ-GTPのみが高い場合はアルコールの過剰摂取あるいは胆道になんらかの障害があると考えられます。

クレアチニン

クレアチニンはアミノ酸の一種で、通常であれば尿として体外に排出されます。しかし腎機能になんらかの障害があることで血液中のクレアチニンの数値が高くなります。クレアチニン値が高い場合は、腎炎や腎不全、尿毒症などが疑われます。

最後に・・・

以上が一見するだけでは分かりづらい血液検査の項目の解説です。ご自分の検査結果と見比べてみて、何か疑われる異常がないかどうか照らし合わせて見ましょう。なにか異常値があれば、早めに医師に相談し早期発見・早期治療を行うことで初めて検診に行った甲斐があったということになります。一年に一回以上は定期的に検診を受けましょう。

監修

医師: 塚田 紀理
株式会社HMCエデュケーション 代表取締役社長