基礎知識  血液検査 
2018.01.09

血液検査でWBCが高いと言われたら?5種類のWBC(白血球)に関係する病気

WBCとは白血球のことです。血液検査の際の白血球の基準値は3200~8500個/μLです(日本人間ドッグ学会の基準)。しかし白血球の数値はストレスや疲労、風邪などの色々な要因で一割前後変動します。

そのため、血液検査を一度目に受けたときに白血球の値が高かったので再検査をしてみると、二度目は基準値に戻っていたということもあります。しかし、白血球が高いことは病気が隠れている可能性もありますから、注意が必要です。

【5種類の白血球(WBC)に関する病気】

白血球と一言でいっても、実は5つの種類の分画に分けることができます。種類ごとに働きも異なり、検査をするとどの種類の白血球の値が高いのかを特定することができます。そうするとどのような病気の可能性があるのかをある程度知ることができます。

 

ウイルスやがん細胞と闘ってくれる「リンパ球」

リンパ球はウイルスやがん細胞に対して抗体を作って闘い、記憶する働きがあります。このリンパ球が増加しているときはウイルスや細菌による感染が考えられます。さらにはリンパ腫、急性リンパ球性白血病、慢性リンパ球性白血病などのガンの可能性も考えられます。バセトウ病やクローン病もリンパ球が増加します。

アレルギーや寄生虫から守ってくれる「好酸球」

寄生虫やアレルギーの原因となるアレルゲンなどと闘ってくれるのがこの好酸球です。好酸球が増加する症状を好酸球増加症と呼びます。しかし、寄生虫やアレルギー反応もなく好酸球が増加している場合は、突発性好酸球増加症候群と呼ばれる他の疾患の可能性もあります。突発性好酸球増加症候群は心臓や肺、肝臓などの臓器を損傷する恐れがあります。

病原菌を取り込んでくれる「好中球」

細菌や異物と闘い、病原菌を取り込んでくれる働きをするのが好中球です。体の中に細菌や真菌(カビの総称)、ウイルス、寄生虫が侵入することにより増加します。また、傷がある場合にも増加します。また好中球の値が高い時は関節リウマチや白血病の可能性もあります。

慢性骨髄性白血病と闘ってくれる「好塩基球」

体に傷ややけどがあるとき、細菌による感染があるときに好塩基球は増加します。花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患が徐々にひどくなるのは好塩基球が原因といわれています。他にも慢性骨髄性白血病や甲状腺機能低下症などの病気がある場合にも増加します。

細菌や異物を食べてくれる「単球」

マクロファージもしくは大食細胞という異名をもつ単球は、細菌やウイルスと闘ったり、傷を修復したり、寄生虫を排除しようとしたり、ガン細胞と闘う他の種類の白血球のお手伝いをして、そういった異物を取り込んでくれます。この単球が増加すると、はしか、結核、梅毒などの病気が考えられます。

最後に・・・

WBC(白血球)にはそれぞれ補い合って私たちの体を外敵から守ってくれる5種類の分画があります。白血球の値が高くなるということは彼らが一生懸命闘ってくれている証です。しかし異常に値が高い場合はきちんと精密な検査を受けるようにしましょう。

監修

医師: 塚田 紀理
株式会社HMCエデュケーション 代表取締役社長