基礎知識 
2018.01.18

おくすり手帳はだれのもの?

おくすり手帳は、処方された薬の各種情報や注意事項などを記録する手帳で、医師、薬剤師、看護師は、これを見て薬の重複、副作用の有無、不都合な飲み合わせなどを確認します。というと、もっぱら医療従事者のための手帳のように思われがちですが、本来は患者さん自身が自分の健康を管理するためのもの。

国の制度として給付されるため、持ってはいるけど、しばらくするとすっかりその存在を忘れてしまっているという人も多いようですが、もっと主体的、積極的に活用するようにしましょう。

病院へ行って薬を処方してもらったことのある人なら、一度はおくすり手帳を見たこと、使ったことがあると思います。かかりつけ薬局や保険薬局で配布される手帳がお手軽ですが、手帳そのものに規定があるわけではありませんから、自分の使いやすい手帳を用意しても大丈夫。たとえば、普段使用しているシステム手帳に、専用のリフィルを用意してもいいでしょう。まず最初に記載しておきたいのは、主な既往歴、副作用歴、アレルギーの有無など。給付されるおくすり手帳には、こうした記入すべき項目がすでに印刷されています。

また、薬局で処方箋を提出すると病院名、医師名、薬の名称や量、日付が明記されたシールを薬剤師が貼りつけ、服用上の注意点などを記載してくれます。
市販の薬やサプリメントを購入したときは、自分で記録するようにしてください。というのも、サプリメントの中には、処方された薬と一緒に飲むと効果が強く出たり、逆に効果が弱くなるもの、場合によっては副作用を引き起こすものもあるからです。市販薬と処方箋の薬が重なり、過剰投与につながるケースもあります。

もうひとつ大切なのは、服用後の体調変化など、気になったことをできるだけ詳しくメモしておくこと。医師や薬剤師にとって、判断材料は多いほど良い。おくすり手帳は患者さんのものですが、同時に医師、薬剤師と三者で情報を共有するためのツールでもあるのです。ちなみに、患者さんのメモを見て、薬剤師が受診をすすめた結果大きな病気が見つかったという例が、少なからずあるそうです。

監修

医師: 塚田 紀理
株式会社HMCエデュケーション 代表取締役社長