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2018.01.25

健康寿命を延ばすために意識したい!「メタボ」と「ロコモ」って何?

健康的でいつまでも元気に日常を過ごす、それは誰もが理想とする長生きの形です。そのために必要なことは何でしょうか。

2000年にWHO(世界保健機関)が提唱した「健康寿命」という言葉。聞いたことはあるのではないでしょうか。「健康寿命」を調べると「ロコモ」という言葉をよく目にすることでしょう。「メタボリック(メタボ)」は国民病と言っても過言ではないくらい、様々な病気を引き起こす症候群ですが、「ロコモ」とは何でしょうか。
健康寿命を延ばして楽しい余生を過ごすため、「メタボ」と「ロコモ」について教えていただきます。

Q1.健康寿命と通常の寿命の違いを、国内の最新情報と併せてお教えください。

「通常の寿命」とは、病院等で死亡確認がされるまでの期間を指します。日本での平均寿命は、男性が80歳、女性が87歳と世界ではトップレベルです。しかし、これは健康で日々の生活を送ることができている期間とは異なります。
「健康寿命」とは、介護を受けなくても自立して生活が可能であるという期間のことを指します。日本における健康寿命は平均で、男性が70.4歳、女性が73.6歳です。言い換えると、介護を必要として、また寝たきりで過ごす期間が、日本人男性では9年、女性では12年と非常に長い傾向であることがわかります。

Q2.ロコモティブシンドロームとはどういう症状ですか?

ロコモティブシンドローム(以下:ロコモ)とは、2007年に日本整形外科学会が提唱した概念で、運動器の障害により介護が必要となるリスクが高い状態になる、ということをさします。「ロコモティブ」とは、移動・機関車という意味がありますが、機関車を人間の体に例えると、筋肉・骨・関節などの運動器が40歳を超えた加齢、あるいは病気によって「歩く」「立つ」などの動作が難しくなり、日常生活に支障が出る状態を示します。

具体的な症状、チェックポイントは次の通りです。

1 片脚立ちで靴下をはくことができない
2 家のなかで滑る、転びやすくなる
3 階段の昇降にてすりが必要である
4 家事での重い仕事(布団をあげるなど)が困難である
5 2kg程度の買い物をして持ち帰ることが困難である
6 15分続けて歩くことができない
7 横断歩道を青信号で渡り切れない。

上記のうち1つ以上該当する場合には、ロコモの可能性があります。日ごろから、1日3分の片足立ちや、スクワットなどの筋力維持のトレーニングを継続することが重要です。

Q3.メタボリックシンドロームとはどういう症状ですか?

メタボリックシンドローム(以下:メタボ)とは、動脈硬化を進行させる可能性がある状態です。この状態では、内臓脂肪も付きやすく、動脈硬化が悪化することによる心筋梗塞・脳卒中などの死亡、寝たきりになるリスクがあります。

メタボの診断基準は、腹囲が基準値を超えていること(男性では85cm、女性では90cm)に加えて、下記の検査において基準を2つ以上満たした場合に判定されます。

・血圧 収縮期血圧が 130 mmHg以上、または拡張期血圧が 85mmHg以上
・脂質 中性脂肪が150mg/dl、あるいはHDLコレステロールが40 mg/dl未満
・血糖 空腹時血糖 110 mg/dl以上。

腹囲が男性 85cm以上、女性で90cm以上とは、内臓脂肪面積が100平方cm程度という基準の目安になります。

Q4.巷では、「メタボよりロコモの方が怖い」と言われるのはなぜでしょうか。

メタボは、近年の健康診断受診率の増加や、健康への意識が向上していること、また命へ関わる病気であるため危機感が高まっています。

その反面ロコモでは、40歳以降から始まる筋力・骨密度・バランス維持能力の低下や、変形性関節症・骨粗しょう症などが合わさって、歩行困難・運動量低下により介護が必要となる状態が急激に進みます。また、健康診断などの数字で判断できるメタボとは異なり、その概念があまり知られていないことからも怖い状態とされます。

ただ、メタボとロコモは相互関係があるともいえます。メタボな人が運動をせずロコモとなる、また、ロコモの人が同じカロリーの食事を続けてメタボになる、という状況もあります。

Q5.健康寿命を延ばすために、日頃から注意したいこと、年を重ねてもできるケアを教えてください。

健康寿命を延ばすためには、適切な食事・運動・生活習慣が重要です。そのためには、食事での摂取カロリーに日々気を付けるようにしましょう。腹八分目がよいとされています。

また運動に関しては、週2~3回程度で、20分以上体を動かすことをおすすめします。ヨガや水泳など、全身の筋肉を使いながら運動の強度も比較的マイルドなものを継続していくとよいでしょう。ウェイトトレーニングの併用を含め、筋力低下を予防することがロコモ発症を防ぐために効果的です。

生活習慣では、夜更かしをせず早寝早起きという規則正しい生活を心がけましょう。飲酒も週2~3回以内、適度な量に留めるとよいですね。

ちなみに…日常生活において少しでも気になることがある方は

簡単な検査をオススメします。
健康な方も血液検査を受けることにより、自分では気づかない体の異変が分かることがあります。
また、定期的に検査を受けると、自分の健康状態の管理や病気の早期発見、生活習慣病の予防に
役立てることができます。下記に少しでも当てはまる方は簡単にできる自宅血液検査を行ってみてください!

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生活習慣病が気になるあなたに

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監修

内科医: 武井 智昭