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2018.01.29

血液検査で分かる検査項目を簡単に解説!

健康診断の結果を見て、「何のことかは解らないけれど、判定が問題なら健康なんだ」と安心してしまう人はいませんか?

特に、血液検査の項目は、見慣れない用語がたくさんあるので、判定だけを確認して一喜一憂される方も多いことでしょう。でも、実は血液検査のそれぞれの数値からは、さまざまな身体の状態が判ります。身体の状態が判ると、健康管理にも役立ちますので、ぜひ、検査結果を生かしてください。
今回は、それぞれの項目がどんな症状に結び付いているのかわかりやすく解説いただきます。

Q1:血液検査の結果で表示される項目から、どのようなことが判るのでしょうか。 また、数値が低め、高めで判る疑いのある病気や症状なども教えてください。

【総コレステロール /LDLコレステロール /HDLコレステロール /TG(中性脂肪) 】

上記は体の中にある脂質の割合を見るもので、基準値を超えている場合には脂質代謝異常症(高脂血症)の可能性があります。高い数値が出ても自覚症状がないのでそのまま放置してしまう方が残念ながら多いのですが、そのままにしておくと心筋梗塞や脳梗塞などを発症するリスクが高くなります。

なお、HDLコレステロールは俗に善玉コレステロールと言われるものですが、これは値が低いと動脈へのコレステロール沈着が増えることになり、動脈硬化を進行させてしまうと言われています。ですので、正常値より低い場合には注意が必要です。

それ以外(総コレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪)は高ければ高いほど動脈硬化のリスクが高くなってしまうので、基準値より高い場合には生活習慣病を見直す、場合によっては医師の指示に従い薬を内服するようにしましょう。

【総ビリルビン /γ-GTP /ALP /AST(GOT) /ALT(GPT) 】

上記は全て肝臓の機能を見る項目です。肝臓では栄養分の分解・合成や、余分になった栄養分の貯蔵、アルコールなどを分解し解毒する作用など実に幅広い機能を担っています。

そのため、肝臓の機能を見る項目は他の臓器と比べて数が多くなっています。実際の検査ではこれらの検査項目の幾つかを組み合わせて行い、結果については一つ一つの検査結果を見るのではなく全体を見て総合的に肝機能に異常がないかどうかを判断します。

AST、ALTは肝臓に含まれる酵素です。値が低いことはあまり問題にはなりませんが、これらの値が高いと肝炎や肝硬変といった何らかの肝臓の病気に罹患している可能性があります。

ALPは体内のほぼすべての臓器や骨に含まれている酵素ですが、この値が特に高い場合には肝臓・胆道系の病気もしくは何らかの骨の病気が疑われます(AST、ALTも異常値で、ALPも高い場合には肝臓・胆道系の病気が、AST、ALTが正常値でALPだけ高い場合には骨の病気が疑われます)

γGTPも肝臓に含まれる酵素の一つですが、アルコールで合成が高まります。実際に、健康診断でγGTPの異常値を指摘される場合は、その多くがアルコールによるものです。

【尿素窒素 /クレアチニン 】

上記は腎臓の機能を見る項目です。尿素窒素とクレアチニンは体内で蛋白質が分解された際にできますが、腎臓の機能が低下しているとこれらが体内から排泄されず、体内にとどまってしまいます。つまり、尿素窒素やクレアチニンが高い場合には、腎臓の機能が低下している可能性があります。

クレアチニンについては、小数点以下のごく軽度の上昇であっても腎機能が悪化している可能性がありますので、自己判断でこの程度の上昇・悪化であれば大丈夫と思わないほうが良いでしょう。また尿素窒素については、腎機能の悪化だけでなく、激しい運動をした後、脱水、消化管(胃や十二指腸、大腸など)からの出血がある場合でも高い値が出る場合があります。

【尿酸】

尿酸は「痛風」へのなりやすさを示す項目です。尿酸値が低い場合はあまり問題になることはありませんが、この値が基準値以上になると痛風になる可能性が高まります。正常範囲内であっても正常上限のギリギリである人の場合は、暴飲暴食を続けていると痛風になる可能性がありますので、食生活を見直すようにしましょう。

【ヘモグロビンA1c 】

赤血球中のヘモグロビンのうちどれくらいの割合が糖と結合しているかを示すもので、「糖尿病」にかかっていないか(予備軍含め)を判断する指標となります。この値が高いと糖尿病の可能性があります。

過去1〜2ヵ月の血糖値の平均が反映されるため、血糖コントロールの目安となります(健診直前で食事量を減らしたり運動をしても、HbA1cの値は変わりません)。ただし、HbA1cだけで糖尿病の診断をすることはなく、それ以外に空腹時の血糖値などと総合的に糖尿病かどうかを診断します。

Q2:血液だけで、どうして色々なことが判るのでしょうか。血液の役割・性質なども含め、教えてください。

血液には、いわゆる白血球・赤血球・血小板といった血球成分と呼ばれる成分の他に、血清という部分があります。この中には蛋白質や脂質、糖といった体内の様々な成分が含まれていますが、その組成(構成成分)の割合は健康な大人であればほぼ同じような割合になっています。何らかの病気が体の中にあるとこの割合が変わることで、少量の血液からでも病気や体内の異常を見つけることが可能になります。

Q3:血液検査は年に何回くらい受けるのが良いのでしょうか。悪い結果を改善しようと日頃から努力をした場合、どれくらいの期間で、成果が表れるのかも含めて教えてください。

特に異常値がなければ1〜2年に1回の健康診断で十分です。異常値が見られる場合にはその異常度合いや病気によってもフォローアップに必要な間隔が異なりますので、主治医の指示をよく聞くようにしてください。

血液検査で異常が見られた場合、コレステロール、糖尿病、尿酸といった生活習慣に関わるものについては3ヵ月〜半年程度の生活習慣の改善で数値が良くなることが期待できます。

ちなみに…日常生活において少しでも気になることがある方は

簡単な検査をオススメします。
健康な方も血液検査を受けることにより、自分では気づかない体の異変が分かることがあります。
また、定期的に検査を受けると、自分の健康状態の管理や病気の早期発見、生活習慣病の予防に
役立てることができます。下記に少しでも当てはまる方は簡単にできる自宅血液検査を行ってみてください!

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生活習慣病が気になるあなたに

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監修

内科医: 坂元 晴香